前回はご意見箱の取り扱いについてザクッと書きましたが、今回からはもっと突っ込んだ内容で、何回かに分けて書いて行きます。
今回は、いただいたご意見にどう答えるかです。そんな事は分かっていると思われている方も多いと思いますが、ご意見はいい病院創りの重要なヒントであると同時に、ファン獲得の重要な機会と考え無ければなりません。
そのため、次の視点で考える必要があります。
⑴ご意見に対する回答は、改善しますとか、今後再発防止に務めますというような、努力姿勢を示すだけで、意見を出した方は答えてもらったという気がしないと思います。耳障りのいい言葉ですが「形式的な返事」と受け止められがちです。
⑵ご意見に対する回答は、病院で回答期間などを定め早くお返しする事。仮に1週間以内に答えをお返しするとしたら、1週間以内にお返しをする事。それは患者さまにも分かるようにしておく事も必要です。1週間以内にお返し出来ない場合は、中間でいったんお返しする事。「いただいたご意見は、今後再発防止に向け対策を検討しておりますので、対策についてのご回答はもう少しお時間をいただきますようお願いいたします」と言った感じです。ご意見を受け止めここをこう変えたと伝わる事で、病院への信頼が必ず高まるはずです。
⑶ご意見箱の回答の中では病院の宣伝も行い、病院の事を更によく知ってもらうツールにする事。「当院はこういう理念で患者さま中心で、診療に際してはこんなふう努力をしていますが、そんな中でこういったご意見をいただき......」とか、「患者間違いの防止をするため、二度呼び、患者IDの確認、等々」と理念をお知らせしたり、日頃どんな工夫をしているかをお知らせする事で、「そんな工夫をしているのか」等々、病院の評価が上がる事にもつながります。
⑷ご意見は個人に直接返すと同時に、広く返す事。ご意見には無記名のものや、個人名が入ったものもあるはずです。個人名の入ったものには直接お返しをする事がベターです。また、無記名のものは病院の中に掲示スペースを設け、掲示する他、HPなどに書き込む事も出来ればいいと思います。
⑸掲示する場合は、活字にし文字を大きくして読みやすくする工夫をする事。また回答の中では、分かりにくいご意見もありますので、その説明も含めて回答する事がより丁寧です。掲示にもルールを決め、それに沿って掲示をしないと、1年前の掲示がそのままとか、掲示フォームがバラバラであると読みにくいし、見映えも悪くなります。
ご意見への対応は、手間暇が掛かります。大変な労力ですが、これを本気で取り組む事で病院が大きく変わります。頑張って欲しいと思います。
一般の公開画像を修正した画像
Comentarios