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予約診療の積極的活用を! ➀

診療の予約制度は半世紀以上前からあり、今では多くの医療機関で取り入れています。昔は紙に表を作り予約に活用していましたが、今ではシステム化されパソコンで予約を管理するようになっています。更に、利用者側が自由に予約を取れるシステムも普及し、スマホなどでも簡単に予約出来るようになっています。利用者側からすると、非常に有難いことです。


ところが一方で、まだ予約システムを導入していない病院もあります。それは、予約を取ってパソコンに入れて行くのが煩わしいとか、予約時間どおりに診れずに、患者さまから苦情を言われるのが煩わしいというのが大きな理由のようです。この考え方は、患者視点では無く医師の視点であり、悪く言えば患者軽視ということにもなると思います。


患者数が少なくて、うちはいつ来てもすぐに診れるので、予約の必要は無いと言い張る医師もいます。いくら暇だと言っても、たまたま患者さまが重なり待ち時間が長くなるということもあります。少ないのであれば、十分に間隔を取り予約にすることで、一人一人にゆっくり対応出来ます。当然、満足度も上がるはずです。


予約システムがあることで、患者側は束縛される時間が少なくなります。患者数の多いところでは、診察が一日仕事になったりします。予約といいながら、診察が遅れがちになるところは、概ねどの程度延びるというのも分かり目途も経ちます。患者さまからすると利用しやすくなる、利便性が上がることになるということです。もちろん、医療機関側では診療時間の延びることについては、モニタリングし予約時間に診れるように努力することが必要です。予約当初は多少混乱もあるかも知れませんが、改善の努力をする限り必ず歓迎されるものになります。


予約システムを活用するということは、待ち時間の短縮が出来るということ以外にも重要なメリットがあります。嫌な言い方かも知れませんが、患者さまを管理しやすくなるということです。予約をすると、予約をしたので、行かなければならないという行動規制が患者さまの方に発生します。患者さまからすると、今度いつ行こうかなと思いつつ、いつの間にか受診しなくなったりすることもあります。


更には経過を観察する必要のある患者さまであれば、事前にチェックや必要な準備をすることも容易となります。診療の内容に計画性や継続性が生れ、診療の質が上がるということになります。これは患者側からすると非常に有難いことです。また、予約をしていて連絡も無しに来院が無かった時には、電話などで連絡することで、「心配をしてくれている」と感謝されることもあるでしょう。電話を受け煩わしいと思う患者さまもいるかも知れませんが、多くはいい感情を持っていただけるはずで、関係性も強くなるはずです。医療機関と患者さまの関係性は、何かイベントがあるとそれをきっかけとして強くなるものです。


多くのメリットがある予約システム、まだ導入されていないところは是非導入されることをお奨めします。

次回は予約の取り方について書きます。


画像はCanvaの画像を加工

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