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検食の有り方

給食部門についても、日々問題が発生している。しかし、この問題が発生している事について知っている病院幹部の人達は少ないのでは無いかと思う。給食部門の運営は、その殆どは管理栄養士に任されきりで、こちらが関わらないと問題として浮上して来る事は少ない。


私は患者さまの食事はサービスとして非常に大切である事、また食中毒やO157の感染等が出たりすると、病院給食の停止などとんでも無い事態を招く事になるので、直に栄養科に足を運び管理栄養士と話す機会を作っていた。


そういった事から、病院から許可がもらえるのであれば、検食にも出来るだけ参加するようにしていた。医療法上検食は、医師と管理栄養士もしくは栄養士がする事が義務付けられ、事務は無関係であるが敢えて参加していた。もちろん、検食簿にも記載をし、感想や要望も書いていた。


そのため検食の実情等もよく見て来たところである。それで思った事は病院はもっと食事に関心を持つ必要があるという事である。


医師は余り好んで食べたがらない。医師によっては一口食べるだけで、後は出前とか院内食堂で食べる事が多い。看護師も法律上の義務も無いので検食には参加しない。


給食委員会もあるが、味の議論は少なく、衛星管理の問題や配膳や下膳の効率化や、栄養補助食をどうするかと言った話が多い。そういった事から、患者視点で工夫を凝らすというのは弱い傾向にある。


私は自院の給食に使用しているお米のブランド名が言えないのは、事務長としてどうなのかと思っている。自慢話に聞こえるかも知れませんが、検食に参加する事でいろいろと現場に提案をしてきた。


精神科病棟では、患者さんの精神症状をお薬でかなり抑え込み、活動がかなり低下している。そのため、魚の骨などで口の中に傷を作ったりする事もあるので、魚の骨は全部抜いて欲しいと要望し抜く事となった。


高齢化してお箸が使い難い人にはスプーンも一緒に付けるようにした。また、手にマヒがあり食事を摂り難い人には、お箸の補助具を購入して付けるようにしたと。


お肉が硬くて歯で切り難いと言った時には、お肉のグレードを上げる若しくは切り身を小さくするとか、ご飯が日によって硬さが違うので確認をすると経験と勘でやっているので人により水の量が違う事が分かり計量をするようにしたとか。


以上のような改善は食べて見て思い付く事である。病院スタッフの患者さまの食事を食べる機会を増やす事で、食事の改善も更に進むのでは無いかと思う。


photo-ac.com/からの画像

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