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委託業者の管理

更新日:2022年2月1日

病院にはたくさんの委託業者が入っている。病院により導入の範囲は異なっているが、全く業務委託をしていないところは無いはずである。


ところで委託業者の管理は出来ているだろうか。日々の業務が煩雑であり、その守備範囲が広いというのも病院事務幹部の特徴である。

この委託業者の管理も特にしなくても、多くの場合は病院運営に支障が来ると言った事は余り無いと思う。また、専門的であたり、煩雑であったりするために委託しているという事もあり、それを更に管理と言われると委託する意味が無いと考える人もいるだろう。


しかしながら、患者が安心して利用出来て、気持ち良く働ける病院にしようとすると避けられないのが委託業者の業務の質や姿勢の管理である。


例えば私が過去経験した例を紹介する。

⑴放射線量の測定

放射線等の機器を設置している部屋の放射線量は年に二度測定し、その結果を保管する義務がある。その報告書には、部屋面積、部屋の見取り図、放射線機器の配置図、測定した放射線量の記録等が記載されている。ある時その報告書を見て驚いた事がある。実はCTを新たに導入したが、そのCTが配置図に記載されていなかったのである。この理由を業者に問い合わせをしたところ、測定をせずに前回の記録を適当に報告書に入れていたという事であった。


⑵給食委託

給食の業務委託は殆どの病院がしている。その中で給食材料を病院が仕入れるケースや給食業者が持ち込む場合もある。このケースは食材を給食業者が持ち込むケースである。ある時、委託給食委託業者が残った食材を持ち帰っているという事であった。食材が余れば、食材の期限等にもよるが、別の日の献立に回す事も出来る。もし持ち帰るのであれば、納入金額から持ち帰った材料を一部返品という事で値引きしてもらわ無ければいけないはずが、全くされていなかった。後から聞いた話ではあるが、どれだけ持ち帰るかが調理責任者の人事考課にも繋がっているという事であった。これも酷い話しである。


酷い例を2つ出したが、委託業者はしっかり管理しないと悪意がある無いは別として、上記のような事が起こるのである。それぞれの病院にて、委託業者それぞれをどう管理するかのマニュアルや対策が必要である。

photo-ac.com/からの画像

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