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診療の有り方③ 再診

2回目の診療は、検査の結果も出て、その後の体調の変化も確認しながら、治療方針の決定という事になろうかと思います。病気によっては、診断確定までに時間を要する事もあるかと思いますが、診断確定までのプロセスを患者さまと共有しながら進め、出来るだけ早く治療方針・対策を決定する必要があります。


初診の時と重複するお話もありますが、ご容赦ください。この治療方針・対策の決定時には、患者さまのライフスタイル、同居のご家族の状況、他の在宅などの医療サービスを受けていないか、経済状況も配慮し、患者さまのペースで安心して治療を続けられるようにする視点が必要です。


またこの決定は場合により、ご本人やご家族、介護保険のケアマネージャー等も交えて今後の治療方針・対策について話せる事がベターです。高齢者などは、お話内容もなかなか理解するのも難しい人もいます。血圧が高いので塩分制限をするにしても、食事の用意をする人にそれが伝わっていなければ、実行は難しいでしょう。お薬も医師が指示したように飲めない方もいます。場合によっては訪問看護師とか調剤薬局の薬剤師との連携も必要です。


今は人的社会資源が増えていますが、それぞれがバラバラに機能している事が多いのが現状です。これからは、そういった社会資源を上手に活用する事も前提としながら、インフォームドコンセントでは無く、インフォームドチョイスで患者さまが病気に向き合って行くようなスタイルが必要だと思います。


治療方針も示さずしばらくこの薬で様子を見ましょうという医師も少なくありません。また、こんな形で治療を進めて行きますので、定期的に来院をしてくださいで終わる医師。ベターではありますが、こういう病名でこんな計画で行きたいと思いますが、他にはこんな形で進める事も可能ですとか、こういう疑いもありますがこの可能性は極低いと思われますがそれも調べますか、等々医師の頭の中にある可能性(選択肢)を示し、患者が選択出来るようにするのがベストのはずです。


更に、多くのお薬は程度の差はあれ副作用があります。最初の投薬は長期の投薬とせず、肝機能、腎機能、等に影響するものは事前にその検査もし、経過も追って欲しいものです。私も稀な副作用が発生し、大変な入院を経験した事があります。


病気の告知を受けた不安以上に、この痛みや辛さはどこから来ているのと言った不安に寄り添い療養を続けられるように、患者さまをサポートして行くのが医療機関の本来のあり方だと思います。


photo-ac.com/からの画像


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